目にやさしい大活字 SUPERサイエンス 糞尿をめぐるエネルギー革命
日本の江戸時代には、糞尿は肥料として扱われ、お金で取引される金肥という立派な商品でした。本書は、糞尿を肥料・堆肥として活用するエネルギーはもちろん、微生物発酵させると発生するバイオガスやバイオエタノール、水素のバイオマス資源として有効活用する仕組みなどSDGsのエネルギー革命を紹介します。
目次
●Chapter.1 SDGsと糞尿
●Chapter.2 糞尿とは
●Chapter.3 バイオエネルギー生産
●Chapter.4 肥料・堆肥としてのエネルギー
●Chapter.5 養殖用飼料としてのエネルギー
●Chapter.6 工業・医療用素材生産
●Chapter.7 屎尿処理・環境整備
著者紹介
名古屋工業大学名誉教授、愛知学院大学客員教授。大学に入学以来50年、化学一筋できた超まじめ人間。専門は有機化学から物理化学にわたり、研究テーマは「有機不安定中間体」、「環状付加反応」、「有機光化学」、「有機金属化合物」、「有機電気化学」、「超分子化学」、「有機超伝導体」、「有機半導体」、「有機EL」、「有機色素増感太陽電池」と、気は多い。執筆暦はここ十数年と日は浅いが、出版点数は150冊以上と月刊誌状態である。量子化学から生命化学まで、化学の全領域にわたる。
担当編集者から
現代科学でエネルギーとして利用されているのは、そのほとんどが熱エネルギーであり、ごく僅かが位置エネルギー(水力など)、原子力、光力(太陽電池、風力発電など)にすぎません。糞尿は「植物の化身」で、燃えればエネルギーと二酸化炭素になり、二酸化炭素は次世代の植物・動物になります。つまり、糞尿は人類が願う再生可能エネルギーの化身なのです。SDGsを実現するには、この大切な資源を見直して活用することが大切なのではないでしょうか?