SUPERサイエンス 新薬開発の舞台裏
かつては不治の病とおそれられていた病気も、ワクチンや特効薬の開発により、次々と克服されてきています。しかし、年々進歩を遂げている「薬」の開発の苦労はあまり一般には知られていません。
本書は薬の歴史や種類、そしてどうやって薬の材料を見つけるのか、どうやって副作用をなくしていくのかという、最先端の技術で作られる薬の舞台裏に迫ります。さらに、今後の新薬開発の展望について紹介しています。
目次
●Chapter.1 薬はここまで進化している
●Chapter.2 薬の歴史 ―古代エジプトから現代まで
●Chapter.3 薬の種類や効果
●Chapter.4 薬はいかにつくられるか
●Chapter.5 薬がつくられる環境
●Chapter.6 変わらない病気と進化する病気
●Chapter.7 世界一のバイオ医薬品はこうして生まれた
著者紹介
●星 作男(ほし さくお)
グッドスリープ・クリニック院長。東京大学医学部附属病院呼吸器内科所属。医師・薬剤師・医学博士。日本内科学会認定医。専門はアレルギー、呼吸器。日本内科学会、日本呼吸器学会、日本アレルギー学会、日本薬学会などに所属。1981年東京大学薬学部卒業。1984年東京大学薬学部大学院生命薬学専攻修士課程修了。麒麟麦酒株式会社に入社し、エリスロポイエチン開発を手がけた後、大阪大学医学部再入学。1995年同大卒業後、東京大学医学部附属病院、国立国際医療センターで臨床研修。国立感染症研究所でレトロウイルス研究により医学博士取得。JR東京総合病院呼吸器科医長、東京大学大学院薬学系研究科特任准教授などを経て、2008年より現職。国内外の学会に活発的に発表。最近では「ジェネリック医薬品に対する意識調査」(2008年3月、日本薬学会第128年会)、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)と胃食道逆流(GERD)との相関」(2009年4月、第106回日本内科学会)など。また、医学アドバイザーとしてメーカーの臨床治験を指導している。
担当編集者から
この本は、薬の種類や効果の仕組み、薬の誕生の歴史、薬と健康食品の違い、薬と化粧品の違いなどが、専門知識のない一般の人にもわかりやすいように噛み砕いて書かれています。また、実際の新薬開発に携わった著者ならではの、新薬開発のリスクや、世界市場における日本の製薬会社の開発事情など、巷ではほとんど語られていない話題も豊富で、読み応えのある一冊です。どうしてインフルエンザに「新型」が生まれるのか、その理由も載っています。