図解でウンチク 超伝導の謎を解く
「超伝導」が使われている分野というと、リニアモーターカーが有名です。しかし、それ以外にも、さまざまな分野で、すでに実用化されています。
本書は、「超伝導」についての知識を深めるための本ですが、専門書や学術書ではありません。一般の人に、超伝導について楽しく知ってもらうための本です。
すべての項目にわかりやすい図解があり、難しい語句にはふりがなや補足が入っているので、「超伝導」のことを手軽に理解できます。しかも、読んだら他の人にウンチクを語りたくなるような、深い内容の一冊です。
目次
●CHAPTER-1 そもそも超伝導って何?
●CHAPTER-2 超伝導現象を解明する「電子」の世界
●CHAPTER-3 物質の動きを操る「温度」のマジック
●CHAPTER-4 超伝導パワーのカギを握る 「電磁力」の不思議
●CHAPTER-5 ミクロの世界から超伝導を見てみよう
●CHAPTER-6 ついに誕生! 超伝導磁石
●CHAPTER-7 室温で超伝導になる夢の物質を探そう
●CHAPTER-8 超伝導の具体的な実用例を見てみよう
著者紹介
●村上 雅人(むらかみ まさと)
1955年2月13日岩手県盛岡市生まれ。現在、芝浦工業大学教授。超電導工学研究所特別研究員を兼務。1992 World Congress Superconductivity Award of Excellence, 2003 PASREG special award、2000年超伝導科学技術賞などを受賞。英国物理学会フェロー。著書に、「はじめてナットク超伝導」(講談社ブルーバックス)、「超電導新時代」(工業調査会)、「高温超伝導の材料科学」(内田老鶴圃)、「Critical currents in superconductors: Fuzanbo International」など多数。Superconductor Science & Technology, Ceramic International, Journal of Rare Earthの編集委員をつとめる。超伝導材料の開発と応用研究に従事している。
担当編集者から
100年近く前に発見されていた「超伝導」という物理現象。なぜ「超伝導」という現象が起きるのか、その解明に多くの学者や研究者が挑みました。超伝導は、学者や研究者の、「夢」の結晶でもあるのです。現在、超伝導は、通信・交通・医療・環境など、幅広い分野で応用されています。これからも研究が続けられ、きっと、もっと身近な存在になることでしょう。今のウチから、超伝導について知っておけば、ウンチクを語るチャンスかも。(遠藤 直樹)